2009年9月17日木曜日

boogie down bronx

今日は、ブロンクスへ出頭。
今 For a Better Bronx (FABB)という
非営利団体でボランティアをしていて、
これが学校の単位になるというもので、
卒業に必ず必要なクラスなので
先週から毎週2回、6番線に揺られてブロンクス遠征。

私にとってサウスブロンクスで
このような意味のある活動ができるというのは、
ただの単位以上の価値があって、
地下鉄の駅を降りてブロンクスに降り立った瞬間
自分の感受性が敏感になって、感じたことをすべて吸収しようという
脳のスイッチが入るのが自分でも分かる。

今日は地元のコミュニティーガーデンで
オーガニックの新鮮な野菜や果物を売るFarmer's Marketの手伝い。
ブロンクスのスーパーで売られる野菜などは
ニューヨーク中を回って最後に下りてくる粗悪品が多いことや、
食料品に高いお金をかけられないため、低所得者の人々の
ジャンクなどに偏った食生活の改善などの目的で
このように毎週水曜日に、
アップタウンの農場で育てられた新鮮な野菜を売る。

外でフライヤーを配っていると、
タバコとビールを片手に、まともにまっすぐ歩けず
よろめきながら道路を横断する、自分と同じ歳くらいの女の子。
明らかに目がシラフではないその子のお腹は、
小さなTシャツからまるく突き出て大きくて、
妊婦さんだと一目で分かる。

あのお母さんからいずれ生まれるその子は
ほぼ間違いない確率でクラックベイビーだ。
周りの人も、得に気にもとめない。
私にはショッキングだったけど、
みんなかまってられないくらいギリギリの暮らしをしているんだろう。
コミュニティーは、協力し合えるうちは極限まで助け合うけれど、
一定のボーダーラインを越えると、
人々の反応は冷酷なまでに無関心だ。
何かを責めるのは一番簡単だけど、
この状況で誰かが決定的に悪いわけなんてない。

生まれてくる子供の未来を考えると状況は絶望的で、
同じニューヨークに住んでいても、
アッパーウエストに住む裕福な両親のもとで生まれる子供とは
見る世界が違う。スタートラインも違う。持つ夢も違う。

ブロンクスで暮らすのは楽じゃない。

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